「行けー!行け行けー!!」

飛び上がる声援。
今日の体育は男女合同のドッチボール大会です。最初は男子も女子も嫌がっていたのですが、いざ試合を始めてみればそんな事は忘れてしまったかのように男女共々盛り上がっていました。

「ブン太ー!行けー!」
「おう!任せとけぃ!」

とブン太は同じチームです。がブン太に向けて応援すれば、ブン太は何とも嬉しそうな顔をしてボールを投げようと構えます。

――ドンッ

ブン太の投げたボールは、敵のチームの宍戸に見事に当たりました。

「俺、天才的!」
「すっごい!凄いよブン太!」
「おう!の為に頑張った!」

喜びを分かち合っていた2人ですが、不意に敵チームからボールが飛んで来ました。狙いはです。あまりにもそのボールの速度は速く、当たったらとても痛そうです。

「――!危ねぇ!」
「っ!?」

――ドスッ
ブン太は急いで走って行きましたが、は何が何だか分からずに困惑していました。その為がブン太の方向を向いた瞬間、ブン太は急ブレーキを掛ける事が出来ずにそのままとぶつかり、を押し倒すような形になってしまいました。

「――、」
「……、」
「(顔、近っ…って、俺何やってんだよ!)
 だ、大丈夫かよ…」
「(顔近い!!やだ、何コレ!)
 う、ん」


使 


口から心臓が飛び出してきそうです。