――くだらない、くだらない。
ああ、何でこんな世の中に生まれて来てしまったのだろう。
――ムカつく、ムカつく。
ああ、何でこんな奴に出会ってしまったのだろう。
「、何やってるの?」
「五月蝿い。名前を呼ぶな」
お前が、憎い。
殺してやりたい。
「教えてくれたって良いんじゃない?」
「黙れ」
「ふふ、相変わらず冷たいね」
「お前が私の全てを狂わせたんだ」
「やだなぁ、勝手に俺の所為にしないでよ」
「許さない――絶対」
「お、怖い怖い」
アイツは相変わらずふふふ、と笑う。
その笑顔がその声がその顔がその存在が全て全てムカつく
「呪ってやる」
「どうぞ」
「呪い殺してやる」
「どうぞ」
鞄に入ってあったカッターを取り出す。
アイツはそれを見て「ひゅぅ♪」と口笛を鳴らした。
「コレ使いなよ」
アイツは自分の鞄の中からナイフを取り出して私に投げつけた。
上手く受け取れる筈もなく、掴んだ掌から血が噴出した。
「何――」
信じられずに、アイツを見つめるとやっぱりふふ、と笑っていて。
実に楽しそうに笑ってこう言った。
「死ぬんでしょ?…ああ、楽しくなってきた。出来るだけ派手に頼むよ?」
狂ってる。コイツは狂ってる。