どうも。最近ダイエットに成功した丸井ブン太です。部活が終わり、今日はみんなでファミレスに行くことになった。電車で20分の・・ちょっと遠いけど、安くて学生に大人気のファミレスは此処にしかねーんだよなあ。 「何名さまですか(キャー!この人たちかっこいい)」 「8人なんですけど・・ここ、ペットも大丈夫ですか」 「オイ幸村。それ俺のことだよな?俺人間だからな?」 「はい。ゲージの中に入れていただければ大丈夫です」 「そうですか、良かった。おいジャッカルゲージの中入ってろ」 「・・・。」 固まるジャッカルの頭に手を載せて、店員さんが誘導してくれた席へ向かう。俺ソファーの方な!ってはしゃいだら真田が睨んできた。良いじゃんかこの位! 隣には仁王が座り、相変わらず何考えてんのかわかんない顔で頬杖をつく。 「とりあえずドリンクバイキング頼みましょうよ!」 「そうだな」 赤也がすみまっせーん!て声を張り上げて店員さんを呼ぶ。何故だか3人も店員さんがきた。しかもみんな若い女の人。 そして飲み物を取りに行こうとした時、出入り口付近が急に騒がしくなった。 「何名さまですか」 「9人」 「俺何食おうかなー!」 「絶対パフェは食うC〜!も食べるだろ?」 「俺のことは先輩って言いんしゃいボケが!」 「うわ、氷帝のやつらだ」 「跡部もファミレス来るんだなあ・・って仁王?どうしたんだよ」 仁王は急に顔を真っ青にさせ、「俺、かえる」と席を立とうとした。真正面にいた幸村が笑顔で仁王を見つめたため仁王は結局帰らないみたいだけど、どうしたんだ一体。 調度そのとき、氷帝ご一行が俺達の前を通り過ぎる。あれ?1人見ない顔発見。 「お、幸村じゃねーの」 「やあ跡部。元気だったかい、奇遇だねえ」 「あっ丸井くんだー!!」 「よう。相変わらずだな」 それぞれが挨拶を交わす中、黒髪の大人っぽい男の人がひょいっと顔を出した。何だかこういうの色っぽいオーラ?って言うのかな。その人はみるみるうちに笑顔になる。隣の仁王がなぜか机の下に潜ろうとする。 「あー!まーくん発見じゃー!!」 へ? 「・・・」 「久しぶりじゃのう!!元気!?」 幸村が、仁王に問いかける。 「誰?」 「・・俺の、兄貴・・」 ええ!? 「ええ!?センパイ仁王くんのお兄ちゃんだったの!?」 「苗字が同じだけと思っとったわ」 いつの間にか、俺の隣に机がくっつけられ氷帝の奴等が隣に座ってきた。 「まーくんまーくん!お母さん心配しとったよ?」 「まーくんて言うな」 首を振りながら耳を塞ぐ仁王。俺の斜め前に座る仁王の兄ちゃんは始終にこにこで、幸村と目が合うと軽く頭をさげた。 「立海の部長さんじゃろ?氷帝高校1年の仁王じゃ。いつもまーくんがお世話になっとるのう」 「いえいえ。そんなことはないです。っていうか、『まーくん』・・って?」 「おう。一緒に住んでた時にそー呼んでたんじゃ。もう3年前か・・。こいつも、自分のことまーくんって言ってたんよ」 「へぇ・・まーくん、ねぇ」 幸村が仁王を一目して、意味有りげな笑みを浮かべる。仁王ドンマイ!幸村に弱みを握られたらおしまいだぜ! 「も、もう黙りんしゃい・・」 「は!?何で兄ちゃんにほがな口聞くちや!?」 「・・・っていうか、何でここに・・」 「おう!まーくんが1人で神奈川のばあちゃん家行ったろ?俺達も東京に引っ越して来たんだ。来年まで吃驚させようと思って黙ってたんやけど。」 仁王が「ええ?」と甲高くて情けない声を出し、机に突っ伏す。すげぇ!俺今歴史的瞬間見てね!?てか早く飯食いたいんですけど! 「失礼ですけどお兄さん」 「ん?」 ノートを手に柳が口を開く。 「雅治くんは、何処出身ですか?」 「あっ!俺もそれ知りたかったっす!」 「私も長年気になっていました。」 「知りたい?」 「兄貴言うな!お願いじゃから!」 なぜ?と首を傾げる仁王兄貴に俺が「こいつ、詐欺師には謎が多いほうがいいじゃろとか言って教えてくれないんすよ」と説明をする。仁王兄貴はますます首をかしげて言葉を紡いだ。 「フツーに、高知じゃけど」 一気に盛り上がる俺ら。撃沈する仁王、ことまーくん(笑) 「っていうかお兄さん綺麗っすね!」 「テメー切原。は俺様の恋人だからそこんとこ注意しろよ」 「景吾。先輩をつけんしゃい、先輩を」 「違うC〜センパイは俺の抱き枕だC〜」 「あれ、言わんかったっけ?は俺の嫁なんやけど」 仁王の兄貴はぎゅうぎゅうと芥川抱きつかれる。その瞬間まーくんが「何やらしとんじゃ・・」って呟いたのを俺は聞き逃さなかった。 「お前らのう!俺を先輩扱いせんともうテニス教えんからな!」 跡部たちにテニス教えてるの!?なら相当上手いんだろーなー。俺もテニス教えてもらいたいな。 チョコレートを一粒 仁王が高知生まれっていうのは憶測です。 |