Date 02/13 08:07
From.
件名 テニス部の皆様にお知らせでごわす
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本文
入試休みをいかがお過ごしか
明日は特別スペシャルデイ
チョコが欲しくば
宅に9時までに集まるように
以上
朝起きたらこんなメールが届いていた。
無論、速攻で着替えて俺は愛しのちゃん家に向かいました!!!!!
天国と地獄番外編
――バレンタインデー☆キッス
「う〜ん・・」
「。起きなさいってか起きろ」
「・・ハッ!!?なんで私ん家に・・ってもう、こういうパターン慣れたけどね、慣れました!」
目の前に立つに少し溜息をつきながらも体を持ち上げる。
お母さん、私達の家は最早誰でも入れる寛大な家となりました・・
「で、何の用ですか」
「明日はバレンタインデーね」
「そーだね。まあ私には関係ないがな!ヘッヘッヘ!」
「チョコ作るわよ。テニ部の奴らも呼んで」
「え゛っ!?」
「庶民的な家でありきたりのチョコを悪戦苦闘しつつ作っていくレギュラー陣・・写真で売ったらかなり儲かるわ。」
「ああ・・なるほど・・最近の突発的でしかも超迷惑な行動に驚かなくなってきたわ・・」
「良かったじゃない。でも慣れって怖いわね」
「ね。本当にね!」
「はい」とに私の携帯を渡されメールを促される。
9時までに私の家に来るよーにってことを伝えろって言われた。眠い。めんどくさい。
材料はが買ってきてくれているらしい。作るものはトリュフだとか。
一斉送信したところで手を休め、とある発想に不安になる。
「・・あのさ」
「何よ?」
「奴等も・・中学3年生な訳じゃん」
「?そうね」
「中3の男子の発想ってさ・・チョコレート見てう●こ!とかはしゃぐような・・」
「貴方女として最低ね。もう中3、でしょ。そこまで子供じゃないと思うけど」
そうかなあ・・
絶対誰か言うと思うけどね!がっくんとかその辺!
いきなり手元の携帯が震え、メールが届いたことを知らせる。
Date 02/13 08:15
From.がっくん
件名 Re:テニス部の皆様にお知らせでごわす
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本文
ウンコ作り!?すぐ行く
ほら言った!!!!
* * *
「で、結局みんな集まったっていう・・」
リビングに集まるのはレギュラー陣とと私。
せっかく学校が休みなのに・・いや、休みだからか!みんな暇だね!
「で、俺達なんで呼ばれたの?」
「おうよ宍戸。つまりは自給自足だ」
「まさか俺様にチョコレートを作らせるつもりか」
「自分のチョコは自分で作って自分で食え!」
「「「(自分で作らなくても沢山貰えるんだけどな・・)」」」
なんだか不満がありそうな顔をする奴等を尻目に、はカメラの具合を確かめる。
カメラを弄るになんの反応も示さない彼等・・カメラを向けられることは慣れてる、ってことですね!
住む世界の違いをひしひしと感じながら台所へ目をやると、樺地がもくもくと準備をしていた。
なるほど。樺地がいれば安心だ!
「みんなー樺地の指示に従いつつチョコ作ろうよ」
「・・ま、たまには料理すんのもええかもな」
「自分で作ると余計に美味しく感じますしね!」
樺地が見ていて気持ちの良い速さでチョコを包丁で砕いていく。
それを食べるがっくんとか(がっくんに進められて食べる)日吉。そしてそれを撮る。
なるほど。半端なく可愛い!!!
お湯が沸騰したところで砕いたチョコを湯せんにかける。
どろどろになっていくチョコレート・・これはまさしく・・
「う●こだC〜」
「あっジローちゃんそんなにさらっと言っちゃいけません!!」
「ッハ・・慈朗、う●んことか言うんじゃねーよ」
「跡部えええ!隠せてへんで!!隠せてへん!」
「・・先輩達下品すぎます。せめてちゃんと伏字ぐらいしてください」
「う●んことか言うのやめろよ!食べるきなくすじゃねーか!」
「宍戸さん!隠して隠して!!アッやべっトイレ行きたくなってきた」
「もうお前ら全員黙れ!!」
最悪だ!予感的中すぎて笑えるよハハ!
わいわい騒ぎながらもチョコを溶かす作業は終了し、トレイに少しずつ分けていく。
それを皆でやるもんだから案の定みんな顔にチョコがつきまくりだ。
・・クッ!可愛いな・・!!
「・・先輩」
「ん!?なんだい日吉!」
「ほっぺにチョコついてます・・みっともない」
「・・(そういう君も鼻にチョコついてるぜ!!可愛い〜な〜)」
「・・じっとしてて下さい」
まさか舐めてくれるのか!!?舐めてくれるのか!?
なんて期待してみたけど日吉くんは普通に指で取ってくれた。
そして、日吉は私の顔をじっと見つめた後、ふにゃりと柔らかい笑みを浮かべた。
「チョコ、取れるどころか余計酷くなっちゃいました」
何この可愛い生き物!!
「・・なんかムカつくな。おい。てめぇ・・何なんだ」
「は?何ってなにが?」
「な・・なんかムカつくんだよ!!バカ!!」
「バカって何だよバカ!!もういいよ!お前と忍足と宍戸でバレキスでも歌ってろ!お前らバレキス要員だ!!」
はぁ?と眉を顰める宍戸と、何々?って顔してる忍足と跡部を並ばせる。
我ながら良い案だ!これで夢のコラボ・・!生でバレキスを聞ける!!
「さあ、歌ってみてください!!」
「・・ばれきすって・・?」
「え、何。歌えないの?」
「歌か?バレンタインデーキッスやっけ。そんな古い歌歌える訳ないやろ」
「いやいやいや!!君達なら歌えるから!!だって歌ってたもん!」
「無理だろ」
「よーく思い出して・・知ってる・・君達3人は知ってるよ〜・・歌えるよ〜・・・」
「「「・・」」」
「ほら・・歌ってごらん・・」
「ア・・体が勝手に・・」
「・・はい・・せーの!!」
「「「・・・バレンタインデーキッス♪ バレンタインデーキッス♪」」」
「もっと!」
「「「バレンタインデーキッス♪ (ああんっ)バレンタインデーキッス♪(んは〜)」」」
「(ギャアア!忍足浮いてる!!!)」
「うおっ!!ゆーしの吐息が来るううううう!!」
「たっ助けて〜!!」
「(・・なんだこの宗教みたいな・・・ってうわ!吐息が来た!!)」
* * *
まあ。そんなこんなで(樺地がほぼ1人で作った)チョコは完成した訳で。
それを食べまくるがっくんや慈朗ちゃんは可愛いかった。とても。
何だかんだ言ってみんな楽しそうだったし美味しそうだった。
冷やしてる途中これから使うサランラップがないことに気づいて、忍足に買い物を頼んだ時
「サランラップ買って来て」
「いつ」
「今」
「で?」
「サランラップ買って来て」
「いつ」
「・・今サランラップ買って来て」
「何で」
「買い忘れたから」
「で?」
「いいからサランラップ買って来い!!!!」
っていうウザったいやり取りはあったけどね!(そのあと忍足はいじけてた)
「ってことで皆さんホワイトデーのお返しシクヨロ!」
「え〜なんでだよ!何かずるくね!?」
「良いじゃん。あ、がっくんはキスでも良いよ!!」
「は!?嫌だよ!!」
「えっごめんなさい・・」
「先輩!俺がキスしてあげますよ!・・じっくりと」
「なんか魂まで吸い取られそうなんで止めときます」
「でも、ま・・思った割りには楽しかったで」
「そうだな。いきなり呼び出されて何かと思ったけどな」
「ウス・・楽しかった・・です」
「だよね、良かった!」
みんなの顔をみたら、みんなチョコで汚れてたけど笑顔だった。
ちなみに写真は、思った以上に高く売れたのは言うまでもない。