「なー、。俺等の陣地どうすんの?」

「あ、決めてなかったよねー」

「もう、決めてあるわよ?着いて来て」



はそう言って楽しそうに笑った。





26.陣地決め、宝取り作戦






「此処よ」




が微笑みながら言った場所。

そこは女子トイレだった。




「……。」

「流石にアイツ等もトイレを陣地にしようなんて思わないでしょ?」

「確かに!でも30時間でしょ?トイレで寝るのはちょっとなぁ…

なら日常茶飯じじゃない」

「うっそ!?私いつもトイレで寝てた!?」

「…なぁ、俺入れなくない?」

「え、何で?」

「女子トイレじゃん。入ったら俺変態じゃん。」

いや、女装する時点で変態じゃん

「あ、あれは仁王に…!」

「涼、入れば良いじゃない。私達の陣地よ?」

「カメラを向けながら言うな!」




涼は陣地に入ろうとしてこない。

男のプライドが許さないだそうです。(男…ねぇ?

そして、どうやって宝を取ろうか?と考えていると「」、とから呼び出された。(何か嫌な予感☆




、コレ。」

「…?ってうわ!これリーダーの黒い指輪じゃん!」

「あんたリーダーね?」

「ヤダヤダヤダ。リーダーって一番狙われるじゃんかよ…!涼にでもやらせようよ!」

「あんたリーダーね?」

「はい」




あー、最悪。成るべく陣地に出ない様にしよっと…。

リングを指に嵌めると、涼がひやかして来たので目潰しを食らわせておいた。




『ドロケイサバイバル30開始ー』



「あっ、始まったわ。」

「え!?合図って今のさりげない放送かよ!?

「うっわ。本当何処から見てるんだか。」

「あんたら、捕まったら承知しないからね?」




はそう言って笑う(黒いよさん)と、カメラを持って何処かへと向かおうとした。




「え!?早速突撃!?」

「違う違う。シャッターチャンス。

「(こんな時もか…)」

「え、でも捕まっちまうかもよ?」

変装なんてお手の物よ

「「……」」

「何かあったらお互い携帯で連絡を取る事。じゃ、30時間後ね」

「「………。」」































「わー!凄いにゃー!畳っ畳!」

「さっきからずっとそればっか。そんな事で喜ぶなんてセンパイもまだまだ餓鬼っすね」

「越前、お前も餓鬼だろーが。林檎の皮にも満たねぇぜ

「センパイ言ってる事意味不明ッス。林檎の皮にも満たない

「はいはい、全員集合!作戦決まったよー!林檎の皮にも満たないけど




畳で遊ぶ菊丸、越前、桃城を不二が呼び出す。

その声を聞いて周りに散らばっていたメンバー達も不二の元へと集まる。




「基本的に越前とタカさんは此処に居て、宝を守って。」

「OK。分かったよ」

「…了解」

「他は手塚と僕の指示に従って泥棒を捕まえる係。」

「泥棒を捕まえる係多すぎじゃ?」

「いや、計算上ではコレでいける筈だ。」

「宝を取られてもリーダーが居たらそっちを優先。」

「…走って帰るなんて冗談じゃねぇ」

「じゃぁ、早速泥棒を捕まえに行こう。成るべくバラバラに散って、何かあったらすぐに連絡」




不二の言葉にそれぞれが頷き、越前と河村以外は道場を出て行こうとした…その時




バーンッ




「ふはははははは!柳瀬涼!参上!」



勢い良くドアを開けて入って来たのは、女装好き(本人否定)の涼だった。
























「まずは一番ヒョロそうな青学からだと思うんだよね。」

「あー、うん。」




はトイレ、俺は廊下という微妙な距離で作戦会議を行う俺達。

絶対トイレは意地でも入らねぇ!


は、きっと傍観して写真を撮るだけだろう。ならば、俺達が宝を取らなきゃイケナイ。

そう考えた俺達は早速作戦会議を行っていた。




「多分さ、不二くんとかその辺まけば楽勝だと思うのさ?」

「あー、うん。」

「あ…リョーマも危険かな。アイツ餓鬼の癖に!」

「あー、うん。」

「って事で、涼囮ね。

「あー、……は!?」

「あったり前じゃん。私リーダーだし。捕まったらに殺されるし。何よりか弱いし。

「俺をプールに落とした癖によく言うよ(ボソッ」

「うん?何か言った?変態痴女の涼ちゃん?

うんうんそれでどうするんだ!?

「涼が囮になって私が宝を取る、と言う事!」




は「どうよ、この天才的考え!天才…と言えばブンブン!あーやべぇブンブン萌ゆるわー」と言いながらニコニコ(ニタニタ?)笑う。

って…笑うと可愛いんだよなー。

これでも惚れた子だしなー。



ズコッ




そんな事を考えているとのパンチが飛んできた




「〜ってぇ!鼻ぶつな!俺のキューティクルノーズが潰れたらどうするんだ!」

「うっせ。ニタニタしてんじゃない

「(人の事言えるのか?コイツ…)はいはい。」

「とにかく、涼が道場の扉を派手に開けてみんなの注目を引いて!んで道場から遠くに行け!」

「了解!」

「その間に私が宝取る。」

「…なぁ、そうしたら俺はいつ陣地に帰って良いんだ?」

「……メンバーをまいたら?」

絶対無理だろ!あっちは全国レベルのテニスプレイヤーだぜ!?」

「何か意味ありげに片手だけ手袋でもつけとこっか。」

それ絶対アイツ等まくの不可能になると思うんですけど。

「まぁまぁ、コレつけなって!」

「…たく、こんなの何処から持ってくるんだか。」




が取り出して俺に渡したのは派手な豹柄の手袋。

なんて言うか…イヤでも目が行く。

は笑顔で「悪趣味な部長さんと変態伊達眼鏡から貰ったの」と言う。




「ささ、涼行こう!早く宝取っちゃおうー!」

「おう!」























そして、今に至る。




「宝を取りに来ました!」




ニヤリと笑って、意味ありげ(此処ポイント)に手袋を嵌めた片手を背中に回す。

その動作を見ていた青学の奴等の目は一瞬驚いた様に見開き、すぐに獲物をしとめる肉食動物の目になった。




「誰が渡すかああああ!!」(※手塚です

「涼うううう!!お前許さねぇ!」(※大石です

「よくも女装してやがったにゃー!」(※菊丸です

「(…手袋?…リーダー?)逃がさない!」

「グレイトオオ!」

「フシュウー!」

「…う、うわああああああ!




俺目掛けて走る突進してくる奴等。

怖い怖い怖いこわいコワイコアウェイ!

逃げろニゲロと俺の全細胞が命令する。

やべーよコレ捕まるんじゃね!?青学全員俺追いかけてるんですけど!




「おい越前!それにタカさん!何でお前達も涼追っかけてんだよ!」

「あっっすんません。何か必死に逃げる草食動物みたいでつい」

「萌えるぜバーニング!!」

「タカさん!変換違うよ!」

「とりあえずお前等は陣地へ戻れ!」

「でも涼絶対リーダーだって」

越前、タカさん、手塚が戻れって言ってるよ?

「「了解です」」




…頑張れ!


























「涼もたまには役に立つもんだなー♪」




ふんふん、と鼻唄を歌いながら道場の裏口へ忍び込む。

涼が此処の人達を誘き出してくれたおかげで、誰も居ない。


宝…は…?

そういやー、宝って発表されてなかったよなー…と思いつつ、道場の真ん中まで来ると下にボールが落ちている事に気がつく。




「”コレが宝です”…って、まんまじゃん!」




それを拾ってみると、赤く、目立つ文字で”コレが宝です”

リアクションとりにくい。




「何かあっけないなー。」




ボールを上に投げてキャッチ、上に投げてキャッチしながらまた裏口へと戻る。




「青学も結構ヘボいなー♪これ泥棒圧勝するんじゃね?」

「何処がヘボいって?」

「ヘボいだなんて…酷いなぁ」

「〜っ!?」




驚いて前を向いてみると、ニヤニヤ笑ってるリョーマと、困った様な顔をしてるタカさん。

…………やべえええええええええええええ!




「見逃して下さい!アディオス!」

「あっ 待て!」

「うーん、不二に怒られちゃうからなぁ…「ハイ、タカさん!」うおおおおおおおお!燃えるぜバーニング!!待てェェェェ!」

「っ誰が待ちゅ…くそおお噛んだあああああああ!!!!




後ろを振り向いて猛ダッシュ。

リョーマ達もそう簡単に逃がしてくれる訳がなく、(おそらく全力で)私を追っかけてくる。


道場を全力で駆け回って、ようやく扉にたどり着く。

そして急いで扉を開けて外に出る。すると、丁度目の前をある人が通り掛かる。




「うわああああああああああ!捕まる!捕まる!」

「・・・・・・・。」

「ってうわ!!?」

何で此処に居るんだ涼うううう!!




余りの驚きに一瞬固まるが、「待てー!」という声が聞こえて来てハッ、と我に帰った。

止まってる涼の腕を取って、慌てて走り出す。




「〜涼っ!道場から遠くに行けっつったじゃん!」

「行ってたって!多分!」

「じゃぁ何で此処に居るの!?」

「知らんっ!」

「まさか…涼、方向音痴!?

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・うん」

「今更言うなああああああ!」




後ろからは相変わらずドタドタと走って来る奴等。

ぶっちゃけ、そろそろ捕まると思う。涼の所為で。

涼に悪いけど、(私が)逃げ切るにはやっぱあの方法しかない!











N E X T









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キリが悪いですが此処で!笑

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なーんかスピード感ないっすね。ま、いっか(逝っちまえ