「りっかい・・・あたし、いかな「も勿論行くよな?っていうか監督も行くだろうから、・・・行・く・よ・な?」
まさか生きているうちに黒い宍戸さんを見る事が出来るとは思わなかったよ、あたし。
39.もうなにがなんだか分かりません☆
宍戸に黒い笑みで問いかけられて、あたしは勿論「う、ん」と言うしか答えがなかった。
おいおいまじかよ宍戸も黒キャラでしたか。
すると宍戸は満足そうにニカ、と満面の笑みを浮かべた。
「なあちゃん、腹減ってるやろ?はい、あーん」
「わあ、ありがとー伊達眼鏡のお兄ちゃん!」
はい、と差し出されたフォークにまきついたスパゲッティー。
口を大きく開けると、美味しいスパゲッティーの味が口の中に広がった。(チクショーそういえばこいつ等こう見えて金持ちだった!)
「アーン?、俺様からもやる。はい、アーン?」
「ありがとーあとべー!」
そして再びスパゲッティー。ていうかよく見たら全員スパゲッティーだった。
なにこの無駄な団結力。
「おい、頬っぺたについてるぜー」
「えー?」
「こっち向いてみそ?」
よいしょ、と身を乗り出してあたしの顔を自分の方へ向かせ、親指であたしの口の横を拭うと、その親指をそのままペロリと舐め「うまい」とにこりと微笑むがっくん。
うわあああああ萌ええええええ!!!
本当、なんなんですかコレ!誰の陰謀ですかコレ!
普通幼児ってこんなモテますか?・・・そうか!みんなロリコンだったんだ!
ごめんね、今まで気付いてあげられなくて・・・
「跡部と忍足ばっかずるいC〜・・・俺もあげるー!ちゃん、あーんっ」
「あーんっ」
「・・・俺も・・・!、あーん!」
「えっ!あ、あーん!」
「俺もあげたい!、口開けてみそ?」
「う!?ぐ、う・・・」
次々と運ばれてくるスパゲッティー。口は開けてなくとも無理矢理開けさせられる始末。
あたしはアレですか。スパゲッティー処理機かなんかですか!
数秒後、耐え切れずあたしが野朗共にキレたのは言うまでもない。
「よし、全員揃ったな。監督とは立海で合流だ。用意が出来た奴からバスに乗り込め。」
昼食後、校門に集まったレギュラー陣+あたし。
そういえば、チョタや日吉や樺地とは幼児化してからは初めて会うんだよね!
うん、第一印象はね・・・樺地でかっ!!!
背が縮んだ、って事もあるんだけど、マジで人類?マジで人類?マジでジーンルイマジで人類?
すると、にこにこと裏がありそうな笑顔で近付いて来るチョタを先頭とした2年生ズ。
「キミが、ちゃんだよね?話は聞いてるよ。俺、長太郎って言うんだ。」
「ん、ちょーたろ、にいちゃん!」
「樺地です・・・ウス」
「かばじー!」
「・・・、日吉だ。」
「・・・ピヨ士?」
「日吉だ。」
「・・・ヒョッシー?」
「ヒ・ヨ・スィーだ!・・・っ!!」
「噛んだな。」
「ああ、激ダサ。」
・・・ドンマイ、ヒヨスィー
日吉は顔をまっかっかにした(うわお可愛いな!)あと、あたしを見つめ直してこう言った。
「分かった・・・若、で良い・・・」
「わかしー!わかしにいちゃー!」
「に、にいちゃ・・・!?」
「・・・わかしにいちゃって・・・よんじゃ、だめ?」
なんか本格的に日吉がかっわいー!と思ったあたしは、いたずら心もあって涙を瞳に溜める。必殺☆泣き落としだにゃん
すると日吉はさらに赤面して、困ったように顔を歪めた。
「わ、悪かった・・・そう呼んでいいから・・・な?泣かないで、くれ・・・」
不器用な手つきであたしの頭をわしゃわしゃと撫でる日吉。
なんかまたニヤけてきちゃって、思わずそれが顔に出ちゃったんだけど、
それを見た日吉はあたしが機嫌を取り戻したのかと思ったのか、にこりと安心した笑みを見してくれた。
「日吉ー駄目だろ、いじめちゃ」
「うわっ」
不意に後ろから抱き上げられる感覚。
このハニーボイスは・・・チョタか!
なんか、こう・・・チョタって子供扱い上手いなー!ジローちゃんも結構上手いなーって思ったんだけど、やっぱり兄妹とか居そうだよね、この2人って!
「ちゃん、髪サラサラだね。」
「ありがと!」
にこ、と笑い、あたしの髪に顔をうずめるチョタ。
彼のふわふわとした髪が少しくすぐったかった。
「長太郎、早くバスに乗れ。」
「あっ宍戸さん!ちゃん可愛いですねー!」
「・・・・・・。」
「なんですかー?もしかして嫉妬してるんですかー?」
「す、する訳ねーだろ!激ダサだな!!!!」
「りょうにいちゃん、かおまっかだよ」
「〜っ、
さっき食べたミートソースの所為に決まってんだろ!ばーか!」
「「「・・・」」」
宍戸の言葉にその場に居た全員が凍りついたのは言うまでもない。
N E X T
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ツンデレ日吉最強!
なんか調子が出ない・・・けど、次は立海!