色々ありましたが今、何とか試合が始まろうとしています。
1回戦目は何故か樺地・日吉vs柳生・柳
・・・応援席に五月蝿い奴ばっか残しやがってコノヤロー!!私の若様を返せ!防壁が!変態たちを制御出来る唯一の防壁が!
41.防壁崩壊
2年生ペアvs3年生ペアなんて少し不公平じゃないか、なんて思っていたのも束の間で、
いざ試合を初めてみればなかなか良い試合を繰り広げる4人。
そして巨人兵や常識人がいない無法地帯の応援席は、というと。
「〜、こっち向いてみそー?」
「!こっちくればお菓子やるぜ?」
「こっち来んしゃい」
「ちゃん・・・こっち来たら良い子良い子したるでぇ〜・・・んふぅ〜〜〜・・・」
「ふふ、ほら、早く来いよ」
左に氷帝のみなさん、右には立海のみなさん、そしてその中間地点には私、というなんともホラーな構図になっていました。
っていうか試合見ようよ。
お前等は本当に何しに来たんですか。
「みんな!しあい、みないの!?みなきゃかばじとかかわいそうだよ!」
「本当だぜ!先輩達さぁ、遊びに来たんなら帰ってくださいよ」
「よく分かんないけどキミには言われたくないC〜」
「赤也の言うとおり帰れ帰れ!カ・エ・レ!カ・エ・レ!国へ・カ・エ・レ!」
「俺かよっ!!」
「「「お前じゃねーよ」」」
「この自意識過剰禿げが!!」と全員につっこまれているジャッカルはおいといて。
コートの方へ目を写せば0−2でどうやら柳生・柳ペアのリード。
うおお!何だか凄いことになってるじゃねーか!
もっと近くで見たくて、フェンスに近寄って行く私・・・だけど、落ちてた枝に引っかかって激しく転倒。
「うわ、大丈夫か!?」
そんな中素早く走り寄ってきてくれたのは我が・恋人☆のブンブン!!
他の連中はというとまだぎゃーぎゃー騒いでいて、どさくさに紛れて「お前の方が背がちっちゃい死ね」「そんなことない死ね!」「お前の方こそ死ね!」と暴言が・・・
・・・マジ餓鬼だよこいつら・・・それでも中3ですか、死ね。
「ん、ありがとぶんたにいちゃん!」
「おう・・・って、血出てんじゃん!ほ、保健室!」
「このくらいだいじょうぶだよ!なめとけばなおるって!なめろ!」
必死のおねだりもむなしく無視され、ブン太は軽々と私を抱き上げる。
そうか・・・今私幼児だもんな!そりゃあ軽々しく持ち上げられますね!
「にいちゃ、ほんとうにだいじょうぶだよ?」
「は我慢強いなー!偉い偉い!」
ぐしゃぐしゃと頭を撫で、にかりと笑うブン太。眩しすぎます。
そして頭を撫でた後その手をつつつ、と滑らし移動すると、私の顎の下を撫でるブンブン。
って、これ犬にやるヤツだけどブンブゥゥウウン!!!?
「んー、可愛いぜぃ」
「ぶんたにいちゃん!わたしいぬじゃないもん!」
「を犬扱いするのは何処のどいつかな?」
「っ!!!」
ブン太の背後に立つ幸ちゃんはご想像どおり物凄く黒いです☆
そして私を奪い取り椅子に座らせると、「少し待っててね」と優しく笑いブン太を騒がしい群れの中へと引き摺って行きました・・・
幸ちゃんに座らされたベンチに1人ぽつんと座っていると、シャラランラという効果音が・・・これは!
「やっほー☆元気!?!?!?!?!?!??」
「やっほー☆げんきだよ!・・・ってなんでそんなにテンションたかいんですか?」
「あのねー、元に戻る方法早速見つけたんだよね♪」
「お!でかしたルンルン!はやかったねー!」
「でさー、さっき魔法かけたからあと三分で元に戻るよー★」
・・・・・・え?
あと3分って、あと3分!?
それってすっごくヤバくないですか。
「あ、誰かこっち来そう!じゃ、そういう事だからねー!」
「いや、まてってルンルン!あと3ふんってわたしはウルトラマンか!」
「ん?ウルトラマン?じゃあ俺とウルトラマンごっこでもしようか」
「ちょ、た!」
「違うよ。俺はバルタン星人さ!」
そんな爽やかなバルタン星人はいません、チョタ!
それよりとりあえず此処から逃げないと・・・どうやって!?
N E X T
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