一瞬のうちに何も見えなくなって
その隙間から見えたのは、黒いオーラをすっごく噴出して微笑んでる幸ちゃんと
笑いを堪えるのに必死な赤やんだった。
6.詐欺師を騙した女 前編
「あの…ククッ、か、かつらずれてますよ」
笑いを堪えるのに必死なのか。バケツを片手に持ち、肩を震わせて口元を必死に手で追おう赤やんが、私の目の前でそう言った。
状況的に結構ヤバイと思うのですが、こんな時でも赤やんクソ可愛いvVクソクソvとか思ってる私は馬鹿ですか
「それで?どうしてが此処に居るの?」
あー、赤やんに水ぶっかけられた。きっと幸ちゃんの指揮の下で。
そう理解するのにそんなに時間はいらなかった。
赤やんと幸ちゃん以外は目を丸くして驚いてる。(もちろん柳と柳生は目が見えませーん。眉毛でも丸くしてんじゃないの?)私はひきつった笑みでこう言った
「な、何言ってるんすか?俺はジャッカ「」
「俺がを見破れない訳ないでしょ?vまだ嘘つくの?リンチされたいの?」
「えっ?ミンチ?ハンバーグ?私ハンバーグにされるのか…」
「(無視)それで?どうして此処に居るの?」
幸ちゃんは何故か今日はご機嫌が良い。(と思う。
だって、今朝の様に黒魔術を沢山使ってこない!…もしかして
「あっ!今朝のでMP消費したのか!」
「えっと…先輩でしたっけ。本当の事早く言った方が良いっスよ。俺、どうなっても知らないっスから。」
「…うっ」
言ったら間違えなくリンチ?いや、ミンチ?
周りを見渡すけど、力になってくれそうな人は居ない。
「幸ちゃん実はね…」
「うん」
「幸ちゃんに会いたかったのvv」
「へぇ?わざわざ立海の制服まで盗んで?ってストーカーだったんだ♪」
いやいやいやいやいやいや 怖すぎだろ。
特に最後の♪!これ何!?もーやだ…此処はいっそ逃走を計るしかない!!
1.2.3…ゴー!!!
ダッ
ドゴッ
後ろを向いて走り出した瞬間、私は大きい何かにぶつかって転倒した。
その大きい何か……銀色…っていうか、白髪?の尻尾が生えてる男…そう、アイツ。
「おう、幸村。全員揃ってどうしたんじゃ?」
「その子がね、本当の事を言ってくれないんだ。立海の生徒でもないのに立海の制服を持っている。しかも男物。何故だろうね?」
最後の何故だろうね? はあきらかに私の方を向いて言った。こえええ
すると、あの万年色気男(本当かっこいい!)は信じられない事を言った。
「これ、俺に貸して。本当の事言わせたるきに。」
「仁王になら任せられるね。頼んだよ」
幸ちゃんはすっごく楽しそうに笑った。(ってか仁王様、私の事物扱いかよ
「…幸ちゃんの鬼」
「んっ?何か言った?」
「…」
「こっち来んしゃい。」
仁王様は私の手をつかんで(やっべ鼻血出そう)どっかの建物の裏へと引っ張っていった。
「んで?名前は?」
「・クリスティーナ・」
「。何で此処に来たと?」
仁王様っ!その目使いは犯罪だろ!!!!!!
男に面識がなかった私には仁王様の真剣な瞳がすっげドキドキした。
「真面目に答えんしゃい。答えんと、氷帝に返さんぜよ」
「うーん…寧ろその方が好都合なんですが…って何で氷帝って分かったの!?」
「あてずっぽう。ひっかかった方が悪いとよ。」
「…チッ」
「という事はスパイか。最初からそう言えば良いんじゃ。そんな事日常茶飯事じゃから、俺等はそんな事でめったに怒ったりせん。」
「早く言ってよ…スパイは許可されてるの?なんならこんな格好する意味ないじゃん!のばっかばっか!あの鬼嫁が!男装なんてさせっから事がややこしくなったのに…!」
「はいはい、落ち着きんしゃい。第一事を大きくしたのはじゃろ。それに、許可してる訳じゃなかと。どうしても俺等の練習見たいんじゃったら…」
「あー、もう。五月蝿い五月蝿い!いくら仁王様だからって何かもう私ヤダ!今からに決闘もうしこ」
――決闘申し込みに行くんだから
その言葉を言って、さっさと氷帝に帰るつもりだった。
だけど、私の唇は塞がれていた。
……………詐欺師の唇に。
「ったく、人の話は最後まで聞きんしゃい。」
唇をペロッとなめて、ニヤリと笑う仁王。(←もうすでに様はつかなくなった。
なんかすっげムカつく。
仁王は確かに格好良い。私の萌えポイントだった…数秒前までは!!!
自慢でもないけど、これはファーストキスでした。
それなのに何をあいつはそんなに勝ち誇った顔をしてる訳?うっざうっざ!
クヒヒ!様を怒らせると怖いって事を思い知らせてやろう!フハハハハハハ!
「にお、」
「なんじゃ。」
「私がこれで満足すると思ったの…?」
わざと挑発的な目線を仁王に送る。
そして彼の胸元に自分の手を滑らせる(これをチョタとかにやったら100倍萌えるだろうな〜
「欲張りな、女じゃの…」
クスリと笑みを漏らすと、仁王は私に再度顔を近づけてきた。
…ひっかかったな(クヒヒ
唇と唇が触れて、すぐに舌を入れてくる。作戦通りだ(フハハハハハ!
舌が奥まで入って来た事を確認すると、次の瞬間、自分の舌をすぐに引っ込めて私は思いっきり仁王の舌を噛んだ
「…っ」
仁王は、まさか舌を噛まれるとは思ってなかったんだろう。すっごい勢いで痛がってる(w
そりゃそうだよねv普通に舌を噛むだけでも痛いのに、故意に思いっきり噛まれたら痛いよねv
「フハハハハハハ!ひっかがったバーカ!舌がとれなかっただけでも感謝するんだな!ハッ!
あのな、今時何処に自分の話聞かない奴にチューするナルシが居る!?なんのドラマだよこんちくしょー
もっと現実見つめろ!クソ餓鬼!何かよくわかんないけど私今、凄くムカついてんです!ごめん!ぶっちゃけやつあたりした
まぁその辺は許せよvなっv
じゃねvあー、すっきりしたv」
仁王の表情も見ずに、私は立海の校門に向かって歩き始めていた。
ホント、すっきりしたv
ちょっと最低な女かなと思ったけど、謝ったから良いよね
N E X T
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相変わらずヒロインは強いですね(´・∀・`)
この、仁王にキスされて、もう1回せがんで舌を噛むってのは旅行中ずっと考えてた案なんです(笑
私だったらこんな大胆な事出来ないな…!笑 さん!すごい!笑